こんにちは、美容クリニックで看護師として働くヨッピーです^^
豊胸術における看護師のオペ介助シリーズ第4弾:脂肪注入です。
ここでは脂肪注入による豊胸術のメリット・デメリット、オペ中の看護師の介助について詳しく解説していきます。
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Contents
脂肪注入による豊胸術
脂肪注入による豊胸術は、お客さんの身体から吸引した脂肪をバストに注入することで、バストUPをする施術です。
基本的な手術方法としては、太もも or お尻からカニューラと呼ばれる管を使用して脂肪を吸引し、その脂肪に洗浄などの処理を施した後、バストに注射器で注入するという流れになります。
自分の脂肪を取って注入するので、身体に異物を入れることに抵抗のある方や太もも等の脂肪が気になる方に人気の施術となっています。
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脂肪注入による豊胸術のメリット
- 目立った傷跡が残らない
- 豊胸効果もうまくいけばかなり維持できる
- 触り心地や仕上がりが最も自然
目立った傷跡が残らない
脂肪吸引した部位にはカニューラの挿入後内出血等が出ることはありますが、衣服等で隠せる場所から吸引しますのでそう問題にはなりません。
豊胸効果もうまくいけばかなり維持できる
うまくいけば、数十年効果が持続する場合もありますので、この点もメリットと言えそうです。
触り心地や仕上がりが最も自然
実際の触り心地を重視したい方、ナチュラルにバストアップしたい方には脂肪注入による豊胸術が最も良い方法かもしれません。
脂肪注入による豊胸術のデメリット
- 注入した脂肪が定着する程度が読めない
- 合併症が起きる可能性がある
- 吸引できる脂肪量に限界がある
注入した脂肪が定着する程度が読めない
うまくいけば注入した脂肪半分ほどが定着し、残りの半分が自然と身体に吸収されていく事になりますが、その割合はそのお客さんの体質により様々です。
また、定着した脂肪は半永久的に持ちますが、やはり若干は時間とともに吸収されていきます。
この生着率を高めるために様々な研究がおこなわれ、老化した脂肪細胞は除去したうえで注入する方法が編み出されるなどし、年々脂肪の生着率も上がってきています。
しかしながら、実際に手術して時間が経過してみなければ、どのくらい脂肪が定着するかは分からず、お客さんの希望するサイズを維持できるかどうかは未だに運頼みといった側面もあります。
合併症が起きる可能性がある
合併症の多くは注入する前の脂肪の処理が甘かったり、1部分に大量に脂肪を注入しすぎたりといった医療者側の不手際が原因となりますが、熟練の医師が最新の脂肪処理できる機械を使って注入したとしても、合併症をゼロにすることはできません。
脂肪注入による豊胸術の場合は合併症が起こるリスクがやや高いという事を、お客さんには術前にしっかりと理解していただくことが重要です。
吸引できる脂肪量に限界がある
その脂肪から不純物を取り除いたり洗浄したりといった処理を経て、実際にバストに注入できる脂肪は100cc~300cc程度しか残らない事が多いです。
つまり、脂肪を実際に採取して処理してみない事には、注入できる脂肪がどのくらいの量確保できるかもわからないということになります。
その上、注入した脂肪も半分程度は吸収されてしまうわけですから、あまり効率が良い方法とは言えませんよね。
外国人のようなメリハリのあるボディラインに憧れている方などにも、脂肪注入による豊胸術は人気ですね。
脂肪注入による豊胸術中の看護師の役割や介助
施術説明ポイント
相場料金 | 50~200万円 |
持続期間 | 定着した脂肪については半永久的 |
触り心地 | 自然 |
施術所要時間 | 1~2時間 |
麻酔の種類 | 全身麻酔・硬膜外麻酔・静脈麻酔・局所麻酔 |
ダウンタイム | 脂肪吸引した部分には筋肉痛程度の痛み有り、内出血や腫れは長ければ1ヶ月ほど続く |
通院有無 | 基本的には不要(脂肪吸引部の抜糸は必要な場合有り) |
合併症 | 脂肪の石灰化(しこり形成) |
入浴 | シャワーは当日可、入浴も翌日より可 |
施術前の準備
施術の準備はバッグ挿入による豊胸術の時とほとんど同じです。
使用する手術用品は異なりますので、脂肪吸引用の手術用品(カニューラなど)を準備しておきます。
モニターやガス類のチェックに加えて、脂肪吸引に使用する吸引器や洗浄用の機械も問題なく作動するかどうか、前日までに確認しておきましょう。
施術中の看護と介助
バッグ挿入の手術と同様に主な麻酔方法としては、
- 全身麻酔
- 硬膜外麻酔
- 静脈麻酔
- 局所麻酔
となります。
基本的な間接介助、直接介助の看護師の動きもバッグ挿入時の看護と同じです。
しかし、脂肪吸引の場合はバッグ挿入の手術と比べ、血圧等のバイタル変動はより起こりやすくなります。
そのため、モニターをチェックする際には一層の注意が必要ですね。
また、脂肪吸引中には、吸引する脂肪の層に合わせて太さの異なるカニューラを使用していきます。
直接介助を担当する看護師は、医師が脂肪を吸引する様子をよく見て、適切なカニューラを随時手渡していくことが求められます。
経験がないと難しいですが、徐々に次はこのカニューラだなと判断できるようになりますので、慣れるまでは頑張りましょう。
吸引した脂肪の処理や、バストへの注入は全て医師が行いますので、看護師の介助は基本的に必要ありません。
医師に指示されたら、その都度機敏に動くようにしましょう。
アフターフォロー
アフターフォローについても基本的にはバッグ挿入時の場合と同じです。
手術が終わってから1時間くらいはモニターをお客さんに装着したままで観察し、意識が戻れば痛み止めの内服やトイレの介助などを行っていきます。
脂肪吸引による豊胸術の場合、お客さんの痛みはそれほどでもない場合が多いですので、アフターフォローはバッグ挿入による豊胸術の場合よりスムーズに行くことが多いです。
脂肪吸引した箇所には内出血や腫れがすでに出ていますので、状態を見て何日くらいダウンタイムが続きそうかの見通しは必ず説明しておきましょう。
例えば、内出血が紫色に広範囲に出ていれば1ヶ月くらいは治るまでにかかるでしょうし、傷口付近が少し黄色くなっているくらいなら3日くらいで内出血は引いていきます。
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胸については脂肪を入れたてのため、術直後はかなりハリがあります。
しかし、前述したようにその脂肪がどの程度定着するかわかりません。
術前のカウンセリングでお客さんは理解はされていると思いますが、その点をもう一度説明しておくと後々のクレームを予防できます。
というのも、バッグ挿入術と比べて、脂肪注入による豊胸術はクレームの頻度が格段に多いです。
お客さん
- 術後しばらくしても脂肪吸引の内出血が引かない
- 術後何ヶ月かしてバストがしぼんだ
というのが2大クレームですので、この2点は必ず術直後に改めてお客さんに理解していただくようにしておきましょう。
脂肪注入による豊胸術の場合、術後の通院は基本的に必要ありません。経過観察は無料で行っているクリニックがほとんどですので、お客さんの希望に応じて経過を見ていくことになります。
大体のお客さんは術後の問題がないか確認したいため、術後1度は医師の診察を希望されます。
クリニックによっては再来の予約を手術当日にとるところもありますので、予約の確認は忘れずに行っておきましょう。